Re: Writing Machine

Teoreamachineの小説ブログ

2013-10-03から1日間の記事一覧

『君を想う、死神降る荒野で』 その35

――お母さん? 幼いキドは、部屋の隅にうずくまっている母親を見つめていた。落ち窪んだ目の周りは墨を塗りたくったようにくすんで、視線は床の一点に釘付けになっている。かすかに首をゆらしながら、口に泡をためて、聞いたこともない奇妙な言葉をぶつぶつと…