Re: Writing Machine

Teoreamachineの小説ブログ

2018-07-30から1日間の記事一覧

僕らが何者でもなくなるように その13

夜は、僕の行く手を塞いでいる。僕の身体と呼吸を蠕動する闇の襞が飲み込んでいく。それはひとつの眩暈で、夜は無を掻き立て人から存在の衣を剥ぎ取る。無の中で、人は両翼のように時間と空間を捉えようと想像力を広げるだろう。そこでは光が、むしろつまづ…