読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Re: Writing Machine

Teoreamachineの小説ブログ

セルバ・ラカンドナの第6宣言 その6

 

 我々がそれを成すために

 

これはメキシコと世界の謙虚で純朴な人々に向けられた言葉で、今日の我々が呼びかけている言葉である。

 

つまり、これこそがセルバ・ラカンドナの第6宣言なのだ。

 

我々がここにいるのは、我々のシンプルな言葉で、それを語るためなのだ。

 

EZLNは依然として戦闘的休戦状態といえる取り組みを続けており、政府の軍隊に攻撃をしかけたり、攻撃的な軍事行動を起こすつもりはない。

 

EZLNは依然として我々が請け負っているこの平和的主導権による政治的闘争の道を進んでいくことを強く主張し続けている。それゆえEZLNは、国内外の政治的軍事的組織とはいかなる密約も結ばないという決意を貫いている。

 

EZLNはそれ自身が最高司令部であるような、築きあげられたサパティスタの先住民共同体に従い、それを守り支援していくということを改めて断言しておく。そして内部の民主主義的意思決定プロセスに干渉することなく、全力を賭けて、彼らの自律性と善良な政府を強化し生活状況を改善していくことに貢献していくつもりだ。つまり、我々がこのメキシコと世界においてやろうとしていることは、武器を使うことなく、市民的平和的運動によって、我々の共同体をないがしろにしたり、支援を途絶えさせたりすることのないように努めるとこだ。

 

それゆえに……

 

この世界において……

 

1.我々は新自由主義に抗し、人間性を守るために闘う個々人と組織との間に、相互の尊敬と支援に基づく新たな関係を築いていく。

 

2.我々は可能なかぎり、世界中で闘っている兄弟姉妹たちへ食料や工芸品などの支援物資を送っていくつもりだ。

 

まず手始めに、我々はラ・レアリダーの善良な政府評議会に頼んで、”チョンピラス”と呼ばれる8トン程は搭載できそうな彼らのトラックを借りる。我々はそのトラックをトウモロコシと、おそらく200リットル缶2つ分の石油かガソリンでいっぱいにし、メキシコのキューバ大使館へ運んでいこう。北米による経済封鎖に抵抗するあなた方を助けるための、サパティスタからの援助だと告げて、彼らの手でキューバの人々へ送り届けてもらうのだ。しかし、ここからもっと近い場所にそういう物資を届けるようにするべきかもしれない。いつものことながらメキシコシティへの道のりは遠く、もしかたら”チョンピラス”が故障してどうにもならなくなるかもしれないからだ。そして実行に移すとしたら、それは収穫期が来て畑のトウモロコシの葉がちょうど青くなるころまで待つことになる。卑劣な政府が我々を攻撃しなければの話だが。もしこれからの2,3ヶ月間にそうしてしまえば、それはほとんどトウモロコシの芯くらいのものでしかなく、タマーレにするのにすら充分ではないだろう。11月か、場合によっては12月になるまで待ったほうがいい。

 

手工芸女性組合とも話し合って、まだEUに加盟していない国々へ満足のいく数のボーダッド(刺繍を施した布)を贈ることにしよう。あるいは、サパティスタの組合から自然のままのコーヒー豆を贈ろうか。そうすれば、彼らがそれを売ってわずかな金を稼ぎ、それを軍資金に当てることができる。もし売り物にならなかったとしても、ちょっとコーヒーを飲みながら、反新自由主義闘争について語り合うことはできる。もし肌寒い気候であれば、サパティスタのボーダッドを見にまとえば良い。そうすれば、手を使おうが石を使おうが洗い流されないようにしっかりと抵抗することができるし、もみくちゃにされても自分たちの色が褪せることもないし他の色が滲むこともない。

 

ボリビアエクアドルにいる先住民の兄弟姉妹たちには、遺伝子組み換えではないトウモロコシを贈ろう。いったいどこに送れば間違いなく彼らのとこに届くのかは分からないが、しかし我々がこのわずかばかりの支援物資を贈りたいと思っていることは確かだ。

 

3.そして全世界で抵抗運動を行う人々へ向けて、我々は国際的なエンクエントロスを開催しなければならないと訴える。たとえそれがたった一回しか開催できなかったとしても。今年の12月か来年の1月はどうだろうか、我々はそれについて検討しなければならない。我々がここで言っておきたいのはそれがいつかということだけではない。他にも、どこで、いつ、どうやって、だれが、ということの全てについても同じように検討しなければならないのだ。それは一つの舞台に上がった数人が喋るのを残りの人々が聞いているというようなものではなく、舞台など無くしてしまい、平等に皆が語らい、しかし好き勝手にということでもなく、互いに理解出来ない言葉でガヤガヤ騒ぐというのでもなく、良心ある組織に協力してもらい、皆が話す言葉を理解できるように、また互いの抵抗運動家たちの言葉をノートに手早くメモをするようにしよう。そうすることで皆が世界から集まった同志たちと行き交い語り合えるようになるだろう。開催場所は、大きな牢屋の中になるかもしれない。卑劣な政府は、我々が集まることができないように、我々の行動を押さえつけ、牢屋に放り込むかもしれない。だが囚人になったとしても、我々は立派に組織されており、牢屋の中でも人間性を守り新自由主義と闘うための国際的なエンクエントロスを続行することができるだろう。この後で、我々がどうやって合意に至っていくのかということに関して理解し合うために何をすべきかということについてお話ししよう。しかし今ここで話すのは、この世界で我々が思いのままに行動しているということについての我々の考えについてだ。それは以下のようなことなのだ……

 

メキシコにおいて……

 

1.我々はメキシコの先住民たちのために戦い続ける。しかし彼らだけのために、彼らだけと共にというだけではなく、メキシコで搾取と略奪を受ける全ての人々のために、この国の全土に渡るそのような人々と共に。メキシコで搾取を受ける全ての人々とは、生きるために仕事を求めてアメリカに行かなければならなかった兄弟姉妹たちのことでもある。

 

2.メキシコにいる純朴で謙虚な人々と、間に誰かを入れることなく直接に話しをしよう。そして彼らから聞き、学んだことを元にして、その我々と似て謙虚で純朴な人々と共に、国民闘争綱領を作り上げよう。その綱領が、左派、反資本主義、反新自由主義による、メキシコの人々の正義、民主主義、自由を求めるものになることは明らかだ。

 

3.新しく政治のやり方を建ち上げるか、もしくは再建しよう。他人のために何かをするという精神を持ち、物欲にとらわれず、その身を投じ、専心し、誠意を持ち、義務を果たす喜びだけに満たされ、攻撃や投獄や死によって阻まれる以前の左派の軍隊のような、ドル紙幣とは縁を持たない、そんなかつての姿を取り戻すのだ。

 

4.我々はメキシコ人たちの要求を考慮に入れた新しい憲法、新しい法律の制定を求める闘いを開始する。メキシコ人たちが求めているもの、それは住居、土地、仕事、食料、健康、教育、情報、文化、独立、民主主義、正義、自由、そして平和だ。新しい憲法は人々の権利と自由を認め、権力にさらされた弱者を守るものである。

 

そして最後に……

 

EZLNは指導部の代表団を派遣し、この仕事を国土の全域に渡り期間の定めなく遂行していく。セルバ・ラカンドナの第6宣言に同意する左派の組織と人間と共にあるこのサパティスタの代表団は、必要とされる場所へと赴くだろう。

 

我々はさらに、自らを被選挙目的であると規定する団体もしくは運動とEZLNが同盟方針を立てていくということもお知らせしたい。理論と実践において、左派としてのあり方そのままに、以下の条件について合意するものである。

 

上から下への押し付けによって同意させるのではなく、互いの怒りに耳を傾け組織することによって合意に至る。発起人たちが後になって裏で談合ことで運動を開始するのではなく、常に参加者の意見を取り入れるようにする。権力者もしくはそうなろうという野心のある者からの贈与品、地位、便宜、公職などを求めず、選挙の段階を踏んでいくようにする。国の問題を上位から解決しようとするのではなく、下位にいる人間から、下位にいる人間のために、新自由主義の破壊とは別の可能性を、メキシコのための左派による別の可能性を打ち建てる。

 

組織の自律と独立、闘争方法、組織形態、内部の意思決定プロセス、代表者の正統性について、互いに敬意を払う事を是とする。連関と協調による民族統治の防衛へのはっきりとした参与を是とし、電気、石油、水、自然資源供給の民営化には断固として反対するものである。

 

つまり、我々は認知されていない左派の政治的社会的組織と、左派であることを主張する個々人、認知された政党に属さない人々に対して、その時間、その場所、その都度に適するよう我々が提案するやり方で、我々に会いに来るよう招待しているのだ。そして国民的キャンペーンを組織し、我々の仲間たちの言葉を聞き、形にしていくために、我々の故郷の隅々を可能なだけ訪れよう。それは選挙キャンペーンのようだが、しかし選挙のものではないがゆえに、それとは全く違っている。

 

兄弟姉妹たちへ

 

これは我々の宣言として掲げる言葉だ

 

この世界の下に、我々は新自由主義に対抗し、人間性を守るための抵抗運動のためにもっと団結しよう。

 

どんなにそれが小さなものであっても、我々はそのような闘いを支援していく。

 

そして互いに尊敬と経験と歴史と思想と夢を交換し合おう。

 

我々はメキシコの至る所を旅し、新自由主義の戦争によって残された廃墟や、そういった廃墟で塹壕を築き、目覚しい活躍をみせる反乱軍を目にしてきた。

 

我々は我々とちょうど同じようにこの大地と空を愛する人々を捜し出すつもりだ。

 

我々はラ・レアリダーからティフアナまで、組織を立ち上げ、闘い、少なくとも鷹が蛇を捕食するためにノパルの上に舞い降りたときからずっとここにあったこの国が、死から逃れるために手にする最後の希望となるものを築きあげようと考えている人々を捜し求める。

 

民主主義、自由、正義を奪われた人々のために、我々はそれを求めて突き進む。

 

左派の綱領と新しい憲法を求め、我々は新たな政治と共に突き進む。

 

先住民、労働者、小作農民、教師、学生、主婦、隣人、小さな企業家や小さな店や零細企業の経営者、年金生活者、障害を抱える人、敬虔な宗教信者、科学者、芸術家、知識人、若者、老人、ホモセクシャルとレズビアン、少年少女。我々はこれら全ての人々について、個人的にであれ集団的にであれ、このサパティスタによる国民的キャンペーンに参加するよう招待する。このキャンペーンは新たな政治のあり方の構築、左派の国民闘争綱領、新しい憲法を求めて行うものである。

 

この言葉は、我々が目指すものについての言葉であり、どうやってそれを実現するかについての言葉である。この言葉を聞いた上で、あなたが参加するかどうかを決めて欲しい。

 

我々が語りかけるのは、善良なる心と意思を持つ男女、我々がここに示した言葉に賛同する人々、闘いを恐れない人々、恐れはあってもそれを克服している人々に対してである。それはこのような人々が我々の示したこの考えに賛同し得るものであるかどうかを公に標そうとするものであり、そうすることで我々は、誰が何時どこでどうやってこの闘争における新たな一歩を踏み出すのかをはっきりとさせることができるのだ。

 

あなたがこのことについて考えている2005年の六番目の月において、今日我々サパティスタ民族解放軍の老若男女が決意を表し、セルバ・ラカンドナの第6宣言としてここに署名するものである。それは署名の仕方を知っている者によってであり、署名の代わりになる印しか残せないものによってではない。ここには署名の仕方を知らない者はほとんどいない。人間性を守り新自由主義に抵抗する反乱軍の領域において、教育は進歩を遂げてきたのだ。そしてその領域とは、サパティスタの空と大地のことだ。

 

これは我々のシンプルな言葉で、世界中の不正に対して抵抗し反乱する純朴で謙虚な人々の気高い心へと贈られる言葉である。

 

民主主義を!

自由を!

正義を!

 

メキシコ南東の山々より。

 

機密革命先住民委員会――

サパティスタ民族解放軍司令官一同

 

於メキシコ、6番目の月、または6月、2005年