読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Re: Writing Machine

Teoreamachineの小説ブログ

最も純粋な子供達のために その19

 

 原玲の放ったショットガンの一撃で顔を吹き飛ばされ直立したままの七瀬夏美の死体の下あごの上にくっついたように数本の歯が残っておりその横には裂けた皮膚が赤く濡れた裏側を見せて垂れ下がっていた。まだ生きた赤ん坊が入っているはずの腹が前のめりに崩れ落ちる死体の重みで地面に叩き付けられる。飛び散った母親の血混じりの肉片と灰白色の脳みそが顔に付着した七瀬星海がその場に座り込んで狂ったような悲鳴を上げていたがそれをかき消すほどの大きな声で桐原玲のそばに立った四人の少年たちが笑っていた。四人の中から市田恵介が前に歩み出ると興奮で紅潮した顔で拳銃を握り締めて七瀬星海の顔に狙いを定めそこに弾丸を撃ち込んだ。おもちゃが電源を切られたかのように七瀬星海の泣き声が止みその体が地面に転がってぐったりとしたまま動かなくなった。その様子を見た周囲の歩行者たちは騒然となったがあまりに自分たちの日常を超えている事態にショック状態に落ち入り誰も身動きが取れなかった。高校生くらいの少女が完全に取り乱して叫び声を上げる。新山翔が笑い声を漏らしながらその少女に襲いかかり顔面に拳銃を突きつけると少女はすくみ上がって硬直し無抵抗なままに地面に押し倒される。新山翔はその少女の衣服をはぎ取って裸にしてから強姦し始めた。

 何見てんだ。

 水城康太がこちらを見ている中年の男に気づいて拳銃を向ける。逃げようとした男を追いかけながら背中から何発も銃弾を撃ち込んで殺した。篠原雅彦は日本刀を握りしめて周囲を物色するように眺めてから一番近くにいた動きの鈍い老夫婦を標的にすると遊び半分に漫画の主人公の決め台詞を叫びながら斬り殺した。

 Καλώς ήρθατε στην κόλαση!

 桐原玲の叫び声と共にショットガンのフォアエンドを引く音が響いた。それを合図にしたかのようにそれまで恐怖で凍りついていた人々がいっせいに逃げ始める。その群衆の背中目がけて桐原玲がショットガンを撃ち込むと近くにいた数人が散弾をくらって地面に転がり落ちた。新山翔は少女を強姦し続け他の三人の少年たちは思い思いの方向へと走りながら逃げ惑う人々を追いかけて手当たり次第に殺していく。その後はもう誰も彼もがわけも分からずに殺され続ける地獄のような光景が広がるばかりだった。

 

 

 逃げ遅れた群衆が固まる駅の構内に侵入した桐原玲がコートの中からソードオフのショットガンを取り出し至近距離にいる人々目がけて連射していくと次々と犠牲者が転がっていきそこには死体と流れた血液が文字通りじゅうたんのように敷き詰められていった。市田恵介はより人の多いところを求めて繁華街に走っていきそこでうろついていた人々目がけて弾丸を撃ち込み続けた。少女の膣内に射精した新山翔はその少女を撃ち殺してから次の女を求めて周囲をうろつき始める。水城康太は駅の地下街に降りて買い物客と店員を順番に撃ち殺しながら進んで行く。日本刀を肩に担いだ篠原雅彦は駅の近くにあった幼稚園に入り込んで泣き叫ぶ子供たちをなぶるように追い回しながら一人ひとり順番に斬り殺していった。

 Привет.

 駅員室を覗き込んだ桐原玲が笑顔であいさつすると同時にソードオフでガラスの仕切りを破壊しその部屋にいた人間を皆殺しにすると壁に大量の血しぶきが飛んだ。市田恵介はどれくらい遠くの距離から拳銃の弾を逃げる人々に命中させられるかを試してそれを楽しんでいる。新山翔は邪魔する人間を殺しながら目をつけた女を手当たりしだい裸にしてその体をまさぐって笑った。スニーカーショップに入った水城康太は店員を撃ち殺してから店内を物色し前から欲しかったが金がなくて買えなかったスニーカーを手に入れて履き替え満足そうにしていた。恐怖で泣きじゃくり座り込んだ子供を見つけた篠原雅彦は刀を肩の上に構えてから勢い良く振り下ろしてその細い首を斬り落とし俺って本物の侍みてえだと呟いて笑う。

 กรุณายืนขึ้!

 構内に設けられた休息スペースに並んだ椅子に座っている人々に背後から近づいた桐原玲が叫び声と共にショットガンを発砲していく。混乱した人々は立ち上がるより早く散弾を喰らって連続で倒れるドミノのように死んでいった。その場にいる誰もがせいぜい悲鳴を上げるくらいしかできなかった。市田恵介は母親の付けたスリングに抱えられた赤ん坊を見つけて拳銃を構えそれに狙いを定めて引き金を引く。弾丸は見事に赤ん坊の頭に命中してそれを見た市田恵介が当たった当たったと大喜びして笑いながらついでとばかりに母親も撃ち殺す。通りにいた人がすっかり逃げてしまったことに気付いた市田恵介は新しい獲物を求めてそばにあったパチンコ店に侵入すると食い入るようにパチンコ台に見入っている人々目がけて弾丸を撃ち込んでいく。パチンコ玉がたっぷり入ったケースを持った店員を撃ち殺すと大きな音を立ててパチンコ玉が床に落ち飛び散る血液とともに散乱していく。射精後の余韻から覚めて再びペニスが勃起してくるのを感じた新山翔は次の女を求めて辺りをうろつく。騒ぎに気づかずに路地を歩いていた胸の大きな女に目を止めるといきなり拳銃で女の足を撃って萎縮させてからそのまま地面に引きずり倒して服を引きちぎり大きな胸を乱暴にわしづかみにしてもてあそびながらまた強姦を始める。新しいスニーカーを手に入れてすっかり調子づいた水城康太は地下街を縦横無尽に疾走しながら出会う人間全てに死を与えた。そして今度は洋服店に押し入って店員を殺し気に入った服を店内から見つけてきてそれに着替える。帽子やアクセサリーもひと通りそろえ鏡の前でポーズを極めてから店を出ると逃げ遅れた男と遭遇したので出会い頭に即刻射殺した。ひと通り子供を斬り殺した篠原雅彦は教室の中に押し入りそこで腰を抜かして震えていた若い女の保育士を見つけた。新山翔がそうしたように自分も強姦してやろうと女の喉元に日本刀の切っ先を突きつけて脅かし服を脱げと言う。泣きながら裸になった女にのしかかって自分もズボンを脱ぎ始めるがその時教室の中に誰かが入ってきたことに気づいて振り向く。

 動くな。

 そこには紺色の制服を着た三人の警官が拳銃を構えて立っていた。

 マジかよ。

 篠原雅彦はそばにあった日本刀をつかもうとしたが脱ぎかけたズボンのせいで身動きが取れずもたもたしているうちに突っ込んできた警官に壁まで弾き飛ばされ易々と取り押さえられてしまった。

 地下街に入ってきた警官達と遭遇した水城康太は全力で走って逃げていたが新しいスニーカーに靴が慣れずつま先が痛み出す。何とか逃げきろうと地上へ続く階段を昇るが追ってきた警官がもう階段の下まで迫っており後続の警官が威嚇射撃をして火薬の破裂音が地下街に響き渡った。水城康太は手にした拳銃を構えて階段を走ってくる警官目がけて闇雲に乱射するがその弾丸は一発も命中することなく逆に反撃して発砲してきた警官の弾丸が足元の階段をかすめバランスを崩した水城康太がその場で足を滑らせ階段を転がり落ちていった。全身を打撲した痛みに耐えかねて水城康太が苦しみうめいているところに警官達が追いついて来る。水城康太はなす術も無く取り抑えられただ痛い痛いと涙声で叫ぶだけだった。

 再び強姦した女を射殺した新山翔だったが今度は勃起がおさまらなくなり次の女を求めて路地をさまよった。角を曲がった所でカップルに出くわしその女が今まで見たことも無いくらいの美人だったのでほとんど考える間もなくその女を犯すことに決めて横にいた男の腹に銃弾を浴びせる。苦痛にうめく男が地面に崩れ落ち動けなくなったのを見てから新山翔はその美しい女の衣服を剥ぎ取り強姦を始めた。ペニスが脈打つほど勃起した新山翔はあっというまに絶頂近くまで昇りつめ女を犯す腰の動きを速めたが射精の寸前に後頭部に強烈な衝撃を受けて女の露出した胸の上に崩れ落ちる。すでに意識はもうろうとしていたがどうにか振り返った新山翔がその頭上に見たものは死にかけたはずの男が立ち上がり手にしたコンクリートブロックで殴りかかってくる姿だった。頭から顔面までべっとりと血に染まった新山翔は頭に受けた衝撃のせいで体がほとんど麻痺したまま指一本動かせず逆上した男にコンクリートブロックで何度も頭を殴られ強姦していた女の胸を大量の血で汚しながら絶命してしまった。

 

 

 おびただしい数の死体が転がり飛び散った血液が床や柱のみならず天井まで汚している駅の構内にはもはや獲物になるような人間は皆無で閑散としており桐原玲がフォアエンドを引く音が大きく響くだけだった。桐原玲はさらに獲物になるような群衆を求めて駅を出ようと床に転がった無数の死体を踏みつけながら歩いて行く。駅の出口まで来た時そこに一人の男が立っているのに気付いて桐原玲は笑いながら拳銃を取り出して構える。しかしその男は微動だにせずまっすぐこちらを見ているだけだった。

 玲。

 男が桐原玲の名前を呼んだ。驚いた桐原玲が拳銃を下ろして男を見つめる。

 何でお前がここにいるんだ。

 桐原玲が忌々しそうに呟く。その男は桐原和弘だった。

 お前を止めに来たんだ。

 桐原和弘は決意に満ちた表情で桐原玲に対峙していた。

 

 

最も純粋な子供達のために その20へつづく――